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「間違いだらけの歯医者さん選び」

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2-3: 歯医者の腕前(3)
 前槁、僕にしてはちょっと言い過ぎの感がありました。
 よくテレビ番組などで、「ポリフェノール」が体にいい、と知ると途端に毎日チョコレートやワインを食べたり飲んだり、その次に「大根がいい」と放映されると、大根メニューばかり口にする、という傾向のある方がいる、と聞き及びます。
 情報は一方的な場合が多いので気をつけて下さい。
 僕がこの場で書いていることも、あくまで一般的に「そういう傾向にある」というだけで、断定するものではありません。あくまで目安にしていただきたい、ということです。

 「私の通っている歯医者さん、割と無口であまり説明してくれないけど大丈夫かしら」と心配される向きもあるかも知れません。でも、今まであなたが通院されてきて、あなたが「信頼できる」と判断すればそれでよいと思います。
 ただ、もし腕前が同じ位で「良く説明をしてくれる歯医者さん」と「あまり説明をしてくれない歯医者さん」、比べれば「説明をしてくれる方がより良い」くらいに感じていただければ幸いです。

 さて前回の続き、腕前を見ぬくポイントの続きです。
・必要以上にブラッシング指導する歯医者さん
 もちろん、虫歯の予防や歯槽膿漏の進行防止にブラッシングは欠かせません。虫歯も歯槽膿漏もブラッシング不足が最大の原因です。
 そしてもちろん、ブラッシング指導を適切にしてくれる歯科医院は「良い歯科医院」です。
(ブラッシング指導のことについては後で詳しく書きます)
 
 ここで書きたいのは、治療そっちのけでブラッシング指導する歯医者が、もしかしたらあるかもしれない、という危惧があるのです。中には「きちんとブラッシングができない限り治療に着手しません」とうたっている歯科医院もあるそうです。
 確かに一理あります。いくら治療しても、ブラッシングが適切でなければまた虫歯なり歯槽膿漏など逆戻りしてしまいます。
 でも、僕は治療を優先した方がいいと思います。
 ちょっと的を得ていないかもしれませんが、ガソリンスタンドに行って、ガソリンを入れたいのに洗車からしましょう、と言われたらいかがでしょうか?
 床屋に行って髪を切って欲しいのに、今日は洗髪の指導です、ともし言われたらいかがでしょうか?
 お腹が痛くて、内科にかかって、「まず食事指導をします。いくらお腹が痛いのをなおしても、また食事が悪かったらお腹が痛くなりますから」と言われたらどうでしょう?
 
 もちろん「ブラッシング指導」そのものが「治療」という場合もあります。軽い歯槽膿漏「歯肉炎」などの場合はきちんとしたブラッシングをすればほとんど治ります。
 ですが、急性の症状「痛い」「しみる」「腫れた」などがあるときに、「まず虫歯の原因はブラッシングがちゃんとできていないからなので、ブラッシング指導からしましょう」、などと言われたら帰った方がいいです。
 繰り返しますが、ブラッシング指導を否定しているわけではありません。適切な時期に適切で効果的なブラッシング指導をしてくれる歯医者さんは「いい歯医者さん」です。

 あと、ブラッシング指導を衛生士さんやスタッフにまかせっきりににする歯医者さんも考え物です。(もしあったら・・・)
 歯医者に行ってブラッシング指導のみ、という回もあるかも知れません。でもその都度、一度は歯科医師自身が口の中を覗いてみるべきです。再診料をとられるのですから。
 再診料の「診」の字は、歯科医師が「診査」するということです。

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