歯科にまつまる川柳・短歌・都々逸のページです。

「患者さんサイド」からの視点、「歯科医師サイド」からの視点
なんでも結構です。掲示板の適当なスレッドにご応募下さい。

楽しい投稿をお待ちいたしております。
・形式は、川柳(5・7・5)、短歌(5・7・5・7・7)、都々逸(7・7・7・5)
 また、韻を踏んだラップ形式、なんでもリズムがよければ結構です。
・特定の個人・団体名等を含むモノは削除させていただきます
・その他、歯科(あるいは歯科医療)からかけ離れた内容、
 公序良俗に反する内容のものは削除させていただく場合もあります。

投稿される方でサイトをお持ちの方はリンクさせていただきます。
(不都合がある場合はお申し出下さい)

また、編者としてコメント(あるいは解説)を付記させていただこうと思っております。
(★を付けた作品は「編者のお気に入り」です)

ギャグかまし 笑う患者の 処置できず   (deoさん)

 〜患者さんの心が和んでいただければとつい口にしたジョークで患者さんが爆笑。治療がしばし中断してしまった情景を詠んだ句です。
保険証 後日と信じて 裏切られ   (deoさん)

 〜文字通りですね。保険治療は保険証がないとできないんですが、後で持ってきますという患者さんの言葉を信じて治療し、後で持ってきていただけなかった切ない思いを綴った句です。
レセコンを 入れて仕事が どっと増え ★  (deoさん)

 〜診療報酬明細書作成用のコンピュータ一式を導入したものの、入力に手間取りかえって作業が増えてしまった悲哀を描いた句です。(とほほ・・・まあその分月初めの作業は効率化する「ハズ」なんですが・・・)
うがいして 1000円払って 帰るだけ  ★ (ちょっぴぃ♪さん)

 〜ひどい歯医者さんに当たってしまったものです・・・末尾が全て「E音」で終わっている点でも秀逸です。
禁煙は 何度もしたと 自慢する   (deoさん)

 〜禁煙・・・歯周疾患には喫煙の要素も関係あると言われています。禁煙というテーマも歯科川柳に含めて構わないでしょう。喫煙者にとって禁煙は永遠のテーマですね〜。
入れ歯入れ 痛くてなにも 食べれません
 言ってる患者 よく肥えにけり
  (n@kky)

 〜以前、地方の総合病院の歯科に出張で行っていた時のこと・・・「入れ歯が痛くて痛くて全然食事ができません」と外来でこぼしていたお年より・・・昼休みになってふと総合待合室をのぞくと、バリバリ弁当を食べていました。
禁煙を 勧めるドクター 喫煙者  (n@kky)

 〜ウチの隣に比較的大きな医療機関があるんですけどね・・・ドクターも看護婦さんも昼休みとかちょくちょく外に出て喫煙しています。・・・医療従事者にも結構喫煙者がおりますです。
値が上がり これじゃ逆ザヤ パラジウム    (deoさん)

 〜銀歯に使う金属は市場の価格変動に大きく左右されます。特にパラジウムという白金系の金属は値動きが大きく、保険点数改正以上に値動きがあると、収支に大きく影響しちゃうんです・・・もちろん順ザヤの時もありますので文句は言えないんですけどね。
保険治療 ベストでないと 知りつつも
 希望されれば やらざるをえず
  (n@kky)

 〜日本の保険治療は、特に用いられる金属は「代替金属」と言っても過言ではありません。諸外国では用いられていないんですね。天然の歯よりも硬いことが欠点で、時に後々不具合を生じるケースがあります。
泣きわめく 子を慣れさすまで 二週間    (deoさん)

 〜泣く子を無理やり治療する場合もありますが、僕は恐怖心が消え去るまである程度慣れてから治療に取り掛かる方がいいと思っています。幼少時に歯医者嫌いになってしまうと、一生心のキズになってしまいます。
贅肉に 歯磨きしたいと 思うこの頃  (ちょっぴぃ♪さん)

 〜贅肉はある意味「成人病(生活習慣病)」の原因菌ですね。虫歯や歯周疾患も生活習慣病という点で似通った部分があります。どんなに食べても贅肉にブラッシングして成人病が予防できれば、これほど素敵なことはないのですが・・・まあ適度な運動がブラッシングに相当することでしょう。
虫の穴 染むまで待とう ホトトギス  (n@kky)

 〜虫歯の穴が空いているけど、症状がないから放置するということはありがちなことです。みなさん「虫の穴 抜くまでまとう ホトトギス」にならないよう気をつけましょう!
しみる虫歯をほったらかしたら
やがてズキズキ汗タラタラ
  (deoさん) 

 〜ラップ調に脚韻を踏んでいます。進行した虫歯の痛みは激烈になる場合もあります。そうなる前に治療しましょう〜。
昨日抜け 今日もポロッと 乳歯くん
 まさか虫歯と 疑心暗鬼に
  (ジャスミンさん)

 〜生え変わりの時期は場合によっては次々と乳歯が抜けていく場合がありますが、あまりに連続すると不安になる親心を描いています。
おかあさん なんだか堅い 今日のパン
 いい音鳴ってる カラカラコロン♪
  (ジャスミンさん)

 解釈その一:パンを食べている途中で乳歯がひとりでに抜けてしまい、口の中でカラカラ遊んでいる情景。
 解釈その二:お母さんがパンを手作り最中、銀歯が外れてパン生地に混じってしまい、そのまんま焼いたパンを食べた子どもの口の中でお母さんの外れた銀歯がカラカラ遊んでいる情景。
 (まあ、前句と合わせると「その一」なんでしょうが・・・)
奥歯前歯とドンドン抜ければ
 あたしゃユクユク総入れ歯
  (n@kky原作・deoさん添削)

 ラップ調に「ドンドン」と「ユクユク」でリズムを整え、脚韻を取ってみました。
免停の 歯医者の治療 やり直し 
 歯医者というより これじゃ破壊者
 (ちょっぴぃ♪さん原作・deoさん添削)

 まあ、免停の歯医者が現実に治療をすることは事実上不可能ではありますが、「免停になってもおかしくないような歯医者」は残念ながら存在することでしょう。
犬歯だけ あれば なんとか 食べられる
 鏡をみれば 犬歯が虫歯
  (ちょっぴぃ♪さん)

 確かに犬歯は全ての歯の中で一番強固です。また噛み合せのガイドにもなる大事な歯です。
 その犬歯の虫歯が進行すると結構大変です。
メスと聞き 恐怖のあまり 震え出し
 治療にならず 以後それっきり
  (ジャスミンさん原作・deoさん添削)

 なんらかの理由で歯茎にメスを入れることはあるんですが、抜歯よりははるかに軽い処置ではあります。
 でもメスと耳にすると心理的にはかなり恐怖心が先立ちますよね。
さし歯代 控除せぬなら この値段 ★★ (ジャスミンさん)

 これ、結構いい句だと思います。
 金銭の授受に伴い、少なくとも「領収書」を発行するのは当然のことなのですが、医療費の場合「医療費控除」を受けるために患者さんサイドで領収書を税務署に提出することがあります。ある意味、これが医療機関の脱税防止に繋がるのです。
 要するに領収書を出さないのであれば、税金分くらいは治療費をまけてもいいという発想にも繋がるんでしょうね。

 もちろん、これは法に違反したことです。
治療椅子 なぜに腹筋? つらいです  (ジャスミンさん)

 国内のユニット(治療椅子)メーカーで一社だけ、背もたれが起きないタイプの椅子(と言えない?)を製造しています。主に矯正用なのかな?

 子どもだったらいいんですが、大人や年配の方には全く不向きでしょうね。
歯垢あり 磨き悪いと 指導受け
 がんばりゃ今度は 磨きすぎとは
 (deoさん)

 何事も適度ということですね。
 以前は磨きすぎでWSD(歯の根元の欠損)になると言われてきましたが、最近では少しずつ考え方が変わってきています。
仕上げ磨きを毎晩こなし
 我が子今では虫歯なし
  (deoさん)

 子どもの歯を時々チェックしたり仕上げ磨きをしてあげるのは親の責務なんですが、なぜか「小学校に上がって概ね一通り自分のことができるようになる」年齢に達するとおざなりになってしまうケースが多いようです。

 ところがその時期第一大臼歯という要になる歯が生え揃ってきますので、チェックや仕上げ磨きは重要なんですけどね・・・
 その後中学に上がる頃に第二大臼歯という歯が生えてきますが、さすがにその時期親がチェックしたり仕上げ磨きをすることはほとんどないんでしょう。

 その時期まで仕上げ磨きを毎日していれば、子どもの虫歯はかなり減らすことができます。
親知らず 未だあるとは 露知らず  (怖女ひろみん)

 作者は「親知らず」を乳歯の一種と勘違いしていたようです。
 親知らずは自分でもなかなか鏡でマジマジと見ることもないし、口の奥で暗いのでよくj見えません。

 生えてくる年齢もまちまちで、誤解もされやすい歯ではあります。
人はたいてい歯医者が怖い
 痛み止めないせいだわい
  (deoさん) 

 ハイ。僕も歯医者は怖いです。一番の原因は「直接見えないところで、何をされているのか判らない」という恐怖心があると思います。もちろん不意に襲われる治療中の痛みの可能性があるかも知れないという恐怖もあるでしょう。場合によっては麻酔が効かないくらい強い痛みということもありますし・・・
バス法びっくり最新歯学
 習ってまじめに歯を磨く
  (deoさん) 

 時代によって、「これが適切な歯磨き法」というのは変遷しています。
 まあ、健康法に限らずなんでもそうなんでしょうが・・・「昔常識 今非常識」ってとこでしょうか。
行くたびに 先生違う ひどすぎる  (じゃすみんさん原作・n@kky添削)

 ドクターが何人もいるような大きな病院歯科、あるいはコロコロドクターの変わる分院などでありえそうなシチュエーションです。

 本来は一人のドクターが責任を持って治療に当たる方がよいのですが、稀に違うドクターが診たら違う視点で診察でき、治療が進展するというケースもありますね。
検診に 行く気はあるの ほんとだよ
 支障なければ 腰があがらず
  (ジャスミンさん) 

 特に症状がないと歯科医院の門はくぐりたくないモノですよね。
ローリング法 守った自分が 恨めしい  (deoさん) 

 今から20年くらい前までは「歯磨き」と言えばローリング法(いわゆるたて磨き)が推奨されていました。
 虫歯予防という観点からは優れた磨きかたではあるんですが、まじめに回転させるように磨くと手首が疲れて長続きしませんし、歯茎のマッサージにはあまり適していない方法です。

 虫歯になりやすい体質の人と、歯周疾患になりやすい体質の人はブラッシング方法を変えた方がいいだろうという句ですね。


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