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「間違いだらけの歯医者さん選び」

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6-1: 自費治療について(1)
 まず、始めに治療法ありきです。実にいろいろな治療法があります。被せる治療にしても、根の治療にしても、歯周病の治療にしても、入れ歯の治療にしても・・・。
 そのうちで、厚生省が「比較的一般的で、安価で、そしてどの歯科医師でも大体できるだろう」という内容の治療法を「保険適応」としているのです。

 そして、歯科医師は保険医という資格を申請し、登録され、保険治療を行います。ごくまれには「自分は腕に自信があるから、全て保険外でやる」という歯科医師もいるかも知れません。
 もちろん、「歯科医師」の資格と「保険医」の資格は別物です。
 「保険医」になるためには特別な要件は必要無く、「保険」で定められた通りにやっていれば、継続してやっていけます。まれに「水増し請求」や「架空請求」などで資格を剥奪される悪徳歯医者もおりますが・・・。

 治療法の選択は患者さんにゆだねられるべきものですが、決定して実際治療するのは歯科医師です。
 例えば、患者さんが矯正治療を希望しても、歯科医が矯正治療の技術、設備がなければ治療に応じられません。抜かなければならない歯があっても、技術的に非常に難しい場合、口腔外科へ行っていただけなくてはならない場合もあります。

 ここからが非常に微妙な問題になります。
 通常保険では奥歯(大臼歯:5-2参照)にはどうがんばっても白い歯は入りません。金属、それも厚生省が定めた幾つかの種類の中から選ばなくてはなりません。普通は12%の金を含む、銀とパラジウム、他の合金で作ります。
 ただ、これは歯にとってベストの材料とは言えません。
 もし、金属の歯はいやだ、あるいは噛み合わせにとってベストの材料を使いたい、と言った場合は、別な材料(白い部分をセラミックで覆った金属の冠、あるいはセラミックとプラスチックの中間の素材など)を用いなくてはならず、当然保険の適応にはなっていないので、自費治療ということになります。

 ただし、先ほど微妙な問題と書いたのは、歯科医師が判断し、「これは保険では治しません」と言われればそれまでなのです。
 前歯にしてもそうです。普通、保険で前歯に被せる冠は「硬質レジン前装冠」といって、中と裏が金属、表の白い部分がレジンという一種のプラスチックです。
 でも「うちではその治療法は行っておりません」もしくは「できません」と言われてしまえばそれまでなのです。

 逆を考えていただければ判りやすいと思います。
 インプラント治療を希望しても、歯科医師が「うちではできません」と言われれば、それまでになります。

続きはまた今度書きます。

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